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<<   作成日時 : 2008/08/07 17:51   >>

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今年も暑い夏がやってきましたね。
毎年夏になると恒例なのが怪談話ですが、僕が体験した話しを。


6年前の出来事です。すでに7回忌もすんだ(と思います)ので、そろそろ公開しても良いかなと記事にしました。

ちょっと怖い話、というより心温まるちょっといい話だと思います。

親しくしていた仕事仲間が肺癌のために亡くなりました。
かなりのヘビースモーカーで、1本を吸い終わると続けて新しいタバコを口にくわえるという、チェーンスモーカーでもありました。
結婚を機に吸う量も少しは減って来ましたが、それでも1日2〜3箱は吸っていました。
遅い結婚で、まだ子供もなく若い奥さんと二人暮らし、まだ40代の若さでした。

病院に見舞いに行くと本人も癌の告知を受けていて、間もなく手術をするのでいろいろ大変だよと笑いながら話していました。
手術も終わり面会可能になったので見舞いに行くと、食欲がないし足に紫斑も出ているし、と細くなった足を見せてくれました。

その後も何度か見舞いに行きましたが、元気が無く経過があまりよくないようでした。
がんばんなよ。と声をかけて病室を出ましたが、もう駄目かも知れないな、と感じるところがありました。。


手術から1ヶ月半、6月になってから状態が悪化し面会謝絶になってしまいました。
それからまもなくです。夕方、奥さんから「今亡くなりました」という連絡が入りました。
仕事を早々に終え、急いで病院へ駆けつけるとまだ遺体は個室のベッドの上で、傍らでは年老いた両親や奥さんが泣きくれていました。

長い間チューブを入れていたせいか唇が少しゆがんでいましたが、長い間の痛みから解放されたのでしょう少しホッとしたような表情の死顔でした。
まだ暖かい手を握りながら彼に別れの挨拶をして病室から出ました。

通夜と葬儀は、彼が自慢していた新築の自宅で行われました。
通夜も終わって帰ろうとした時です。奥さんがボクの所へ来てちょっと話が、といって呼び止めました。

「彼が亡くなった夜、家へ荷物を取りに帰ると2階のベッドルームからテレビの音がするんです。
つけっぱなしだったのかしらとテレビのスイッチを切って、病院へ戻って彼を家へ連れて帰ったのですが、またベッドルームのテレビがついているんです。
不思議におもって兄に見てもらったのですが、別に異常はないということなのですが・・・。」

彼女の実家は電気店を営んでいて兄は電気知識にも詳しく、テレビも新しいしリモコンの故障ということもなさそうで原因は全く不明とのことです。
番組がタイマー設定されているのでは?と聞くと、当然それも確認したけれどタイマーの設定はされていないとのことでした。

「きっとテレビの好きな彼がスイッチを入れているんじゃないでしょうか。・・・・もうすぐ彼の好きな番組が始まるのでちょっと待っていて下さい。」と彼女。

本当にそんなことがあるはずはないと思いながらも、そう言う彼女の要請でしばらく待っていました。
9時少し前、誰もいないはずの2階からかすかにテレビの音が聞こえ始めました。

「ネッ。やっぱり2階に彼がいるんですよね!」

画像
                 画像はイメージで話の中のテレビとは違います

葬儀も終わり1週間ほどたったある日、葬儀に出席できなかった会社の同僚をつれて、再び彼女の家へ行きました。

「その後どう。まだテレビがついている?」と聞いてみると、
「ええ、毎晩好きな番組を見ているようよ。」
彼女はうれしそうに言いました。
「チャンネルもいろいろ変わったりするのかな?」
「もちろんよ! 日によってつく時間も違うわよ。好きな番組を見終わるとちゃんとテレビも切るのよ。最初はちょっと気味が悪かったけど、彼が今でもそばにいてくれるかと思うと、毎日テレビがつくのが待ち遠しいです。」

「2階へ上がってみます?」との言葉に、
本当は恐ろしくて2階へ上がれなかったのですが、何気ない風を装って、
「今日は遠慮しておくよ」と言って断りました。


間もなく遺産相続の問題が起こり、彼女は籍を抜いて(抜かされて)実家に帰ってしまいました。
その後彼女と電話で話す機会があり、テレビのことを聴いてみると、家を出たときにそのまま置いてきてしまったとのこと。

「何でテレビを持ってこなかったの?」と聞くと、
「だって、彼が好きなテレビを見れなくなって可哀想じゃない。」

その後もあのテレビが勝手についたり消えたりしているのかどうかは分かりません。

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コメント(11件)

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不思議な話ですね…。
でも、この奥さんは素敵な人ですね!!
それだけに、結末がかわいそうで、胸がチクリとなりました(汗)。。。
でも、素敵な話だなあって思いました!
波野井露楠
2008/08/08 07:47
こういう話は好きですよ。
電波関係あたりは交信しやすいとかいったました。
ウチの姑も亡くなってから近所の方が目撃したという話が
ありました。
リューマチだったんですが現れた姿はパラシュートで窓にいたらしいです。
私は残念ながら見てないんですが息子は女性の声で「ふふふ…」という声を聴いてます。
怖いという感じじゃなくて姑らしいなあとほほえましく思いました。
まり
2008/08/08 20:41
そこにいるとしか思えない話ってありますよね。でもテレビを見るなら、私なら妻に話しかけますね。妻の好きな番組が始まる頃電気を入れます。怖がられるか?
素敵な奥様ですね〜。
何度もお見舞いに行かれたひぐらしさんと、友人の関係が親密なだけに、早く逝かれたのはとても残念だと思います。
fighter-k
2008/08/09 18:16
身近な人の霊は怖くないといいますね。
そういうオレは誰の霊も見たことがありませんが・・・。

奥さんはホントに素敵な人ですね。
泣けます。
ケイ
2008/08/15 17:30
コメントを下さった皆さん、返事が遅れてすみません。
お盆休みの前に会社と家のパソコンの旅法にトラブルが発生してしまい、しばらくアクセスできません。
やっと会社のパソコンが復旧して、しばらくは昼休みの短い時間だけのアクセスになります。
ひぐらし
2008/08/21 12:20
波野井さん、本当は遺族間でもっと熾烈な確執があったのですが、奥さんはそれでも亡き夫に対するやさしい気持ちを持っていて、電話ながらに関心しました。
その後連絡はしていませんが、幸せになってくれればいいと思っています。
ひぐらし
2008/08/21 12:27
まりさん、この記事を書いた後、やっぱりテレビが勝手につくことに疑問があってインターネットで調べたのですが、やはり無線などの電波の影響でテレビが勝手につくことはあるようですね。
不思議に思っていた現象でしたが、原因が分かってちょっとほっとしました。
ひぐらし
2008/08/21 12:32
fighter-kさん、不思議な話だったのですが、調べてみたら結構ある現象のようで、霊がどうのこうのというわけではないようでした。調べないほうがよかった気がしています。
二人の結婚式で乾杯の音頭を取ったのですが、彼が亡くなってからは結婚式での乾杯は全て断ることにしました。
ひぐらし
2008/08/21 12:41
ケイさん、僕も霊は見たことがありません。というか、霊そのものを信じていないので・・・
でも、特定の場所で、何かを感じることはあります。
感じるだけでなく、何かが背中に付いたこともあり、それは結構恐怖です。
ひぐらし
2008/08/21 12:44
はじめまして。fighter-kさんのブログから参りました。
なんとも不思議で、とても心温まるお話に、しみじみと浸りました。
奥さんとご主人は、深い絆で結ばれていたんですね。
早いわかれとなって、お気のどくに思います。

Hiroko
2008/08/21 20:31
Hirokoさん、始めまして。
パソコントラブルでなかなかアクセス出来ず返事が遅れてすみません。
fighter-kさんのブログでHirokoさんのコメントを読ませて貰っています。

今時珍しい見合いで知り合った二人ですが、本当に仲の良い夫婦だっただけにわずか数年での別れは本当に気の毒でした。

なかなか更新もままならないブログですが、これからもよろしくお願いします。
ひふらし
2008/08/27 17:43

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