コモ・エル・アグア:水のように

ブログ仲間のケイさんが最近フラメンコにはまっているらしい。それもカンテフラメンコ(歌物)だという。コチラです

というわけでケイさんに刺激されて、久しぶりにカンテフラメンコのアルバムを引っ張り出してみました。

「COMO EL AGUA」
画像

1.コモ・エル・アグア(水のように)-タンゴス
2.ヒターナ、おまえを愛すーブレリーアス
3.わが故郷の町ーアレグリーアス
4.この苦しみから逃れたいーブレリーアス
5.谷間に暮らしてーファンダゴス・デ・ウエルバ
6.私へのおまえの愛は幻想なんかじゃないータンゴス
7.おまえの戸口に現れる月ータラントス
8.ガス燈の明かりーブレリーアス

このアルバムは、カンテの神といわれているカマロンがフラメンコ界で1.2を争うギタリストのパコ・デ・ルシアとトマティートと組んだ1981年の作品です。

カマロン(カマロン・デ・ラ・イスラ):1950年に生まれ1992年42歳で逝去しています。死因は麻薬とか肺がんとかがありますが麻薬説が多いです。
フラメンコの歌唱法を変えてしまったといわれ、まだこれからという時に亡くなったため、神格化されているところもあります。確かに彼の歌を聴くとフラメンコの神といってもいいのではと思われます。

パコ・デ・ルシア:1947年生まれでフラメンコギターを表現豊かなものにし、全く新しいものにした人です。
彼以前と彼以後でフラメンコの時代を分けているくらいフラメンコギターの演奏を変えた人です。
カマロンの大半のアルバムでギターを弾いています。

トマティート:1959年生まれ。カマロンに見出されて伴奏を努めるようになり、その後大活躍をする。
現在第一級のフラメンコギター奏者として活躍しています。
彼のギターは実に切れが良く、それでいて繊細なところも持ち合わせており、パコ・デ・ルシアと比肩するフラメンコを代表するギタリストといえるでしょう。

リズムの日本語表記がいろいろあって最後のSを発音したりしなかったりなので、ここではすべてSを発音する言い方にしました。
たとえば、ブレリーアス、ブレリアス、ブレリア、のように異なった表記がみな同じです。

1曲目の「COMO EL AGUA(水のように)」はカマロンのヒット曲で、彼にしては軽いノリの曲でちょっとジプシーキングスを思わせる感じです。
初めてフラメンコを聴く人でも違和感がなく聴けるのではないでしょうか。

2曲目から最後の8曲目まで、カマロンの熱唱とパコとトマティーヨの激しいギターバトルが繰り広げられます。

特に2曲目のブレリーアスは二人のギターがものすごいです。ファーストギター、セカンドギターという概念がなく対等に音が絡み合い、ちょっと他のアルバムでは聴けない緊張感が漂う演奏です。最後のギター演奏の途中でフェードアウトしてしまうのがちょっと残念ですが、カマロンのアルバムなので仕方がないのでしょうか。

ブレリーアスのように激しいリズムではないですが、6のタンゴスも個人的には好きです。
繊細ながらダイナミックなギターのデュオがここでは聴かれます。パルマ(手拍子)もとても効果的です。

3のアレグリアスはフラメンコを良く知った人に好まれるのではないでしょうか。ちょっと地味ですが味のある曲です。

7のタラントスのみパコ・デ・ルシアのギターとカマロンの歌だけで構成されています。

実はこのアルバム、数回聴いたところでしまいこんでしまっていたのです。
なぜかというと怖かったのです。

どちらかというとマイナーなフラメンコ音楽に魅せられてどっぷりはまってしまうのではないか。
それまで聴いていたロックやジャズを聴かなくなってしまうのではないか。
そのくらいこのアルバムにはフラメンコの魅力が凝縮されているので、フラメンコにのめりこまないように目立たないところにしまいこんだのですが・・・・

パンドラの箱を開けてしまったような気がします。


このアルバムより少し前の1976年の映像です。ギターはパコ・デ・ルシアです。ギターの音と指の動きがあっていないのがちょっと残念です。


1990年の映像ですが、上の映像と比較するとやつれ方がひどいのが分かると思います。ギターはトマティートです。彼のギターのすごさが目立つ映像を選びました。フラメンコギターをやったことのある人には彼のラスゲアードや親指アポヤンドがどれくらい難しいか分かると思います。
YouTubeに同じライブの映像がいくつもあるのでそれも見てください。


この記事へのコメント

ケイ
2008年12月10日 15:26
おー!聴いてみます!
今は図書館でCD借りて聴いてたところですよ。

しかし90年は凄いですね。歌が。
泥臭い歌声にビリビリきます!
Toshi
2008年12月10日 15:38
またギター引っ張り出してきました。
夏はボサノヴァを、冬はフラメンコを弾きたくなります。
今年買ったフラメンコギター教則DVDは見ただけ。
個人レッスンで習ったブレリアスは未だ完結できてません。
ファルセータになるとスピードが落ちてしまいテンポ168がやっとです。
パコもトマティートも持ってますが私はビセンテ・アミーゴなんかも好きです。
葛飾ホールに来たときはサインを5枚くらい貰いました。
ちなみにトマティートはスペイン語で小さいトマトの意味。
ひぐらし
2008年12月11日 21:51
ケイさんに影響されフラメンコにはまりそうです。
90年の映像ではカマロンの歌にかける執念がにじみ出ていて、安易に記事にすることが出来なかったです。
他にもこのときの映像が3曲あります。どれも実に良いのでぜひ見てください。
ひぐらし
2008年12月11日 22:20
toshiさん、ボクもこの前久しぶりにギターを引っ張り出しましたが、ぜんぜん弾けなくなっていて、ちょっとショックでした。
ビセンテ・アミーゴはパコを柔らかくしたような感じで、パコとかぶってしまいまだ聴いていません。
パコ、トマティート(面白い意味だっだのですね)に続く3人目は間違いないので、ちょっと気になっているアーティストです。

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