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zoom RSS 曲と踊りがずれている不思議な「炭坑節」

<<   作成日時 : 2011/07/25 22:17   >>

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今年も盆踊りの季節がやってきました。 毎週末あちこちから太鼓の音が聞こえてくると、落ち着かなくなってきます。

盆踊りといってまず一番馴染みの曲は『炭坑節』だろうと思います。

「掘って掘って、また掘って、担いで担いで、後戻り、押して押して、開いて、ちょちょんのちょん」
という盆踊りの曲です。

とても上手に踊っている映像がありました。


この映像を見ていてなんだかおかしく感じませんか。
ボクは子供の頃からもう半世紀もおかしく感じているのですが・・・・

曲の出だしと踊りの出だしが合っていないのです。
1番、2番、3番と徐々に踊りの出だしがずれていって結局最後まで合わず、中途半端な状態で終わってしまうのです。


まず、踊りを調べてみました。

「掘って掘って」、「また掘って」、「担いで担いで」、「後戻り」、「押して押して」、までが4拍子
「開いて」、が2拍子
最後の「ちょちょんのちょん」、が4拍子
1セット合計26拍となっています。

きっと「開いて」が2拍子になっていることでズレが生じるのだろう、と考えました。

そこで曲の拍子を数えてみました。

まず前奏4拍子が4小節で16拍あります。上の映像では3小節目から踊り始めていますが、歌が入るところから踊り始める所もありました。 どうせずれるのだからどこから始めてもかまわないのでしょう。
ここではわかりやすいように前奏が終わったところから数えていきます。

曲は全部で58拍でした。 ?? 4で割り切れない。
4で割ると2拍余ってしまう。
ということは4拍子の中に2拍子が入っているのでは。
とりあえずこの疑問は後回しにして、先に行きます。

1番が終わって間奏が4拍子2小節で8拍。 合計66拍になりました。

踊りのワンセットは26拍。 2セットで52拍。 3セットで78拍。

曲の長さは踊りの2セットより長く3セットより短いという訳で、2番の曲に入るときには1番とは全く異なるところから踊りが始まることになります。

2番が終わってからの間奏は4小節16拍で合計74拍。 やはり踊りとは数が合いません。 

このようにして曲と踊りとが全く咬み合わないまま最後まで行ってしまうのです。


次に曲の小節が合わない疑問を調べてみました。

1番の歌詞は次のとおりです。

月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ)
三池炭鉱の 上に出た
あんまり煙突が 高いので
さぞやお月さん 煙たかろ(サノヨイヨイ)

曲の出だしが2拍子のようです。 最初の「月」です。 そう解釈しないと、その後の小節が合わなくなってくるのです。
西洋音楽的には前奏の最終楽章の2拍をここに当てるはずなのですが、炭坑節ではそのようなことをしていないため、この部分を2/4拍子にしないといけないのです。

さらに、「煙突が高いので」の「ので」が2/4拍子になります。
ここは完全に2拍余っています。

もう1ヶ所、「サノヨイヨイ」の「ヨイヨイ」も2拍子です。 この2拍子は出だしの2拍子と合わさって4拍子になるのでしょうが、ここに間奏が2小節入ってしまうため、ここも2/4にしないとおかしくなるのです。

つまり4/4拍子の曲の中に3箇所2/4拍子が入っているという変わった曲なのです。

そのため、太鼓の叩き方もこのあまり部分を処理しなければならず、基本は「ドドン ガ ドン カッカ(カッカは太鼓の縁をたたきます)」と4/4で叩いているのですが、このまま叩いていくと、途中に2拍子が3つ入っているため、最後につじつまが合わなくなってしまうのです。
そのため、「サノヨイヨイ」の「ヨイヨイ」のところだけ「ドンドン」と叩いて合わせているようです。
子供達が叩いているときはこの処理をしないことが多く、太鼓が音楽とあわなくなっています。
この辺を注意して聴いてみるのも面白いです。


このように不思議な曲で、ちょっとした違和感を覚えながらも、かといって不快ではなく、さわやかな気持ちになるのがどうにも不思議です。


最後に、炭坑節の発祥地、福岡県田川市のホームページで紹介されている炭坑節を紹介します。
盆踊りとは趣の異なる内容で、お奨めです。
http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/tankoubushi/page_129.html?type=top の「炭坑節を聞く」がそうです。



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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。自分もずっとおかしいなと思っていました。去年【炭坑節】についてのブログを書いたときに、ここでのせている動画を見ました。すごい違和感でした。。。

やっぱり、合わないようになってるんですね。
あわせるには間奏で手拍子などでリズムを取り直す必要があるんですかね♪
ぢょん
2011/07/26 23:27
ぢょんさん、はじめまして。
やはりぢょんさんも炭坑節がおかしいと思っていた一人でしたか。

日本の音楽は拍子などにはこだわらないようで、基本が四拍子なら少々半端が出ても良いようですね。
踊りも気持よく踊れればそれで良いというようで、合わせる必要はないようです。
これも日本のもつおおらかな伝統なのでしょう。
でもやっぱり気になりますね。

ひぐらし
2011/07/28 12:33
ひぐらしさんが疑問に思われたことを、約2週間遅れで私も不思議に感じて、「炭坑節 歌と踊り 合わない」で検索してやって参りました。

プログレなどの音楽で、ドラムが4/4の上でギターが7/8のフレーズを繰り返して7小節終わったところでまた頭が揃うなどの手法はよく見かけますが、音楽と振付がここまで無関係になっているというのは本当に面白いですね。

炭坑節の譜割も調べてみましたが、もともと土着の音楽みたいなものですから「正解」なんてないのですが、
http://blog.goo.ne.jp/k-pianon/e/978d4cc32f723f9f9f927f74cbd2ce86
ですとか
http://blogs.yahoo.co.jp/piityan_s_623/41744303.html
など、4拍で合わない部分は、みんないろいろ考えて一小節を3拍にしたり5拍にしたりしてつじつまをつけようと工夫しています。
昔の民謡を歌っていた人たちにとって、4/4が基本などという考えは何の意味もなかったんでしょうね。

いずれにしてもとても面白い考察を読ませていただきました。
50台でblogを書いていてギターも少し弾きます。(プログレ好き)時々除かせていただきます。
板一
2011/08/07 08:44
板一さん、はじめまして。
炭坑節を楽譜に起こすのには皆さん苦労しているようですね。
日本の芸能には、芝居の黒子とか、太鼓が雨や風の音になったり、能のようにそこに物があると仮定してしまったりと、様式にこだわらない物が多いですね。
炭坑節のように拍子の数がどうとか、踊りが合わないとか、そんなことは関係なくやってしまう大揚なところが日本芸能の良いところなのでしょうね。

板一さんのブログを覗きに行きたいと思うので、よかったらブログ名を教えて下さい。

ひぐらし
2011/08/08 12:39

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